※このレクチャーは、マラソン等長距離走においてレース完走や自己記録の更新または維持という走力向上を目標においている市民ランナーを対象としたものです。
週3回の場合のトレーニングメニュー構成(6)
これまでのレクチャーでは週3回の場合のトレーニングメニューとして、軸となるロングペース走とLSD、つなぎ役となるショートペース走やジョグ、アラカルト、さらに目的の特化したフォーム改善走、アップダウン走、幕の内トレーニングを紹介してきました。今回はまとめとして具体的なスケジューリングに落としてみましょう。
スピード練習無しで週1回のジョグを固定したパターン
【A-1】
(1週目)ジョグとショートペース走とロングペース走
(2週目)ジョグとショートペース走とLSD
(3週目)ジョグとショートペース走とアラカルト
【A-2】
(1週目)ジョグとフオーム改善走またはアップダウン走とロングペース走
(2週目)ジョグとフオーム改善走またはアップダウン走とLSD
(3週目)ジョグとフオーム改善走またはアップダウン走とアラカルト
【A-3】
(1週目)ジョグと幕の内トレーニングとロングペース走
(2週目)ジョグと幕の内トレーニングとLSD
(3週目)ジョグと幕の内トレーニングとアラカルト
スピード練習無しで週1回のショートペース走を固定したパターン
【C-1】
(1週目)ショートペース走とフオーム改善走またはアップダウン走とロングペース走
(2週目)ショートペース走とフオーム改善走またはアップダウン走とLSD
(3週目)ショートペース走とフオーム改善走またはアップダウン走とアラカルト
【C-2】
(1週目)ショートペース走と幕の内トレーニングとロングペース走
(2週目)ショートペース走と幕の内トレーニングとLSD
(3週目)ショートペース走と幕の内トレーニングとアラカルト
週1回はスピード練習を行うパターン
【B-1】
(1週目)ジョグとスピード練習とロングペース走
(2週目)ジョグとスピード練習とLSD
(3週目)ジョグとスピード練習とアラカルト
【B-2】
(1週目)ショートペース走とスピード練習とロングペース走
(2週目)ショートペース走とスピード練習とLSD
(3週目)ショートペース走とスピード練習とアラカルト
【B-3】
(1週目)フオーム改善走またはアップダウン走とスピード練習とロングペース走
(2週目)フオーム改善走またはアップダウン走とスピード練習とLSD
(3週目)フオーム改善走またはアップダウン走とスピード練習とアラカルト
いずれも三週間を繰り返してゆきます。
解説
「フォーム改善走またはアップダウン走」は、どちらか決めて一方を継続するか、両方行いたい場合はきっちり毎週交代とします。同じ一つのメニューは定期的に行うという原則です。毎週交代ということは2週間に1回の頻度になります。負荷の高いロング走は別として、ワンメニューの頻度は2週間に1回以上でなければなりません。
スピード練習と幕の内トレーニングの両方をメニューに入れないのは、幕の内トレーニングの中にボリュームは少ないながらもスピード練習の要素が入る(入れることができる)からです。週3回のランナーにおいては、故障リスクを回避する意味でスピード練習は週2回以上行わないようにします。
これで大まかに8通りの計画を提案したことになります。それぞれのメニューの時間や距離、速さなどの負荷をどの程度まで上げるかにもよりますが、概ねジョグが入っているものがビギナー向けであり、その次にショートペース、そしてスピード練習を入れたものがハイレベルになってゆきます。
ハイレベルになるとジョグが不要ということではありません。その日のメインメニューとして登場しなくても、練習回数、頻度が多ければその分つなぎのランが必ず必要になります。
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