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ランニングにおける捻挫の対処

捻挫

ランニングにおける捻挫のリスク

捻挫は、可動許容範囲を超えた不可により関節周辺部位(内臓と骨を除く)が受けた損傷で、痛みや腫脹、熱感等の炎症を引き起こします。スポーツにおける外傷(突発的で因果関係がはっきりしているもの)で最も多いのは転倒による打撲や創傷と思われますが、捻挫はそれには及びませんが多くの種目でみられます。
陸上競技では球技や格闘技に比べてトリッキーな動作が少ないだけ低リスクですが、トレイルランニングやクロスカントリーは高リスクです。トラックやロードであっても、アクシデント的な急ブレーキや方向転換、転倒に伴って負ってしまうこともあります。

侮らず応急処置が最重要

負ってしまった捻挫がきちんと回復できるか否かは、どんなに激しく捩じったかより、どれほど早く適切な対処をしたかによると言っても過言ではありません。
仮に音が聞こえるくらいひどい捻じりでも、素早く適切な対処を施せば早期に回復しますが、軽いからといって処置を怠ると治りが遅くなるばかりか、元通りになりにくくなったりします。組織本来の形、位置、方向、大きさとは異なった状態で硬くなってしまうためと考えます。
症状が軽い場合、ついつい走り続けてしまうかもしれませんが、これが後の痛い目(なかなか治らなかったり後遺症と付き合わなければなくなる)のです。

具体的な処置

応急処置

具体的な早期処置(応急処置)はアイシング(冷やすこと)と固定(動かさないこと)につきます。アイシングは氷でも冷水でもパッドでもよいのですが、冷たくて耐えられないくらいになったら一旦やめて、通常の温感にもどったらまた冷やします。ただし、氷そのものを当てるなど表面が冷たすぎて皮膚がただれたり、患部の熱を吸収する前に冷たさに耐えられない場合はタオルなどをあてがうことで調節します。

その後の処置、翌日以降の処置

応急処置に続いて、その後もできるだけ固定と冷やしを続けることです。そうはいっても多くの場合は少しの時間を休んだとしても移動しなければなりませんから、テーピングやサポーターで固定して、やはり患部をできるだけ動かさないことです。

痛み、違和感、腫れ、熱感などの炎症が残っているうちは、できるだけ固定とアイシングを行います。
仕事など出かける際は、患部をできるだけかばって動かさず、帰宅後にアイシングをします。

サポーター、テーピング、湿布について

固定にはテーピングとサポーターのどちらが良いかと聞かれることも多々あります。サポーターは、近年の機能向上と、特にフィッティングに優れたものもでてきているので、簡単さという最大の利点からも魅力的なのですが、自分に合ったサイズを選択するのが難しいです。
テーピングは個々の筋肉や関節の大きさに合わせられるうえに固定の強さも毎回調整できますから、適切に施せるならばよりフィットさせて効果を発揮できます。

湿布についても述べておきます。
湿布には消炎鎮痛と冷却効果がありますが、冷感という感覚に作用して冷たさは感じますが、熱を取り去る効果はアイシングよりも劣ると思われます。生活の場面に応じて上手に使い分けするのが良いでしょう。

整形外科の受診

内出血がひどかったり、腫れや痛みが尋常ではない場合は、組織が「捩じり伸ばされる」を超えて「断裂」の疑いもありますから整形外科の受診をおすすめします。
そしてレントゲン、できればMRIの画像診断を受けましょう。

そしてできれば、「どこがどうなっているか」を解剖学用語でメモ書きしてもらうことです。例を挙げると「距舟靭帯が伸ばされた」とか、「踵腓靭帯の遠位が少し剥がれぎみ」などです。
難しくて読めないのが大半と思いますが、これがあればリハビリメニューの組み方や、後遺症が出た時の対処方策定、今後の故障予防と対処において貴重な資料となります。

ちなみに、画像診断は整形外科でしか行えません。接骨院や整体などは応急処置とリハビリはサポートできますが、画像診断はありません。

捻挫

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